【東方公式作品感想】東方鈴奈庵 ~Forbidden Scrollery. 1感想

東方の公式書籍、『東方鈴奈庵』第1巻の感想です。単行本派、雑誌は未読です。
原作はもちろんZUNさん、作画は春河もえさん。
春河もえさんは未成年の女性作家さんだそうですが(小此木さんのTwitterより)
これまでに東方の同人活動などを行なっていたという情報はありません。
とはいえ、本作を読めば春河さんが東方のキャラに詳しいこと・東方が好きなことはすぐに伝わってきます。
モブとしてあちこちに既存キャラが登場しますからね。

サブタイトルのForbiddenは「禁じられた・禁断の」
Scrolleryは……なんだろう。scrollだとしたら巻物の意味ですが。
こちらの記事によると、scrollworkと同義で飾り模様のことだそうで、しっくりきますね。

【大まかなあらすじ】
貸本屋の娘である小鈴は妖魔本のコレクター。
妖魔本とは、妖怪が書いた本、人間に宛てた手紙、魔導書など。
その中でも多いのが妖怪の存在を記録した本。
そういった書物は妖怪を復活させる恐れがあるということで、霊夢は小鈴を監視するようにする。
小鈴が所有する様々な妖魔本がトラブルを巻き起こし始める。
【ここまであらすじ】

以下若干ネタバレ注意

主人公は新キャラの本居小鈴。元ネタは古事記の研究で有名な本居宣長でしょう。宣長は鈴好きだったそうです。
しかし古事記を編纂したのは誰あろう稗田阿礼なわけですが。
まぁ、実際に神様や妖怪が登場する本作で古事記や日本書紀の本格的な議論が行われるとは個人的には思えないので、キャラクターの特徴の一部分を借りただけかと思いますが。

1巻で主に登場するのは霊夢・魔理沙・阿求、そしてマミゾウ。
鈴奈庵の霊夢はほぼ必ずお祓い棒を携帯していますよね。
まぁ、今巻では霊夢が外出する時=妖怪退治・異変解決の時なので普段はまた違うのかもしれませんが。
今回はいつになく真面目に仕事している場面が多いですね。
小鈴から頼りにされて気合入れたのでしょうか。
25pの照れている場面がかわいい。

魔理沙は茨歌仙のように毎回衣装が変わります。
3話(巻末の設定資料集での表記で)の黒一色な服は面白いですね。
霊夢の家が家事だと思って駆けつける場面は思わず「レイマリ最高!」とニヤニヤしました。

阿求は1~3話で登場。
2話では小鈴と一緒になって遊ぶいたずらっ娘的な側面が見えて面白かったです。
求聞史紀の折り返しにいた黒猫も2話や設定資料集に居るのが見えます。

マミゾウは4話以降及び単行本の描き下ろしに登場する1巻の要とも言うべきキャラ。
2巻以降もメインを張るのかは分かりませんが。
本作では様々な側面を見せていて、印象が大きく変わること間違いなしです。
人間体バージョンはかわいいです。一方で、妖怪らしい不気味さもあります。
112pの大物らしい強そうな雰囲気から一気に親しみやすい感じに変わるギャップがすごく好きです。
怖がる魔理沙もかわいい。

咲夜さんもちょい役で出演。急に抱きかかえられたときの慌てっぷりかわいい。
逆に茨歌仙で活躍の多い早苗さんは未登場。次巻以降は出番あるのでしょうか?

あと、おまけ漫画では白蓮さんが出演(イメージ映像ですが)
寝間着とかオーラを溜めているシーンなどがコミカルに描かれています。
なんか動きとか表情とかがいちいち面白いんですよね、この白蓮さん。

作画は描き込みが多くとても情報量が多いです。先にも書きましたがモブキャラがあちこちにいたり
イメージ絵として登場するのはファンからすればすごく嬉しいです。
キャラ絵はかわいく、妖怪絵は水木しげる風で味があり、
シリアスな場面もコメディな場面も上手く、コマ割りもテンポよく読めて
本当に作画面では文句のつけようがありません。大満足です。

下からの構図が多いので若干読みにくい印象も受けましたが、その分迫力のある構図が多いのが特徴でしょうか。
(ONE PIECEにも共通する特徴です)
それもあって、東方のコミカライズとしては比較的緊張感が強いシーンが続く気がします。
画面が暗めだからかもしれませんが。

ストーリーはいつも通りと言えばいつも通りな気もしますが、
一歩間違えれば大惨事にもなっていただけに、やはり多少霊夢達に緊張感があります。

主人公の小鈴は笑顔がすごく可愛いですが、良くも悪くも純粋な性格。
妖怪を全く恐れないというか好奇心旺盛というか。
119p二コマ目のは目がヤバ過ぎるw
他にも自分の家に食器が増えてることを全く気にしなかったり、この子は色々と危ういところが多いですね。
そりゃ霊夢も監視するってもんですよ……
70pの「急げ―」とか他人をおちょくってるような発言もありますが皮肉などは少なく、
また事あるごとに他キャラに尊敬の眼差しを向けたりしているあたり、
やはり東方の中でも子供っぽい印象を受けますね。
他人をおだててうまく使っている風でもありますが……
「うちの本を乱暴に扱うな!」はかわいかったです。

14~15pで魔理沙の周りに集まっているのは鷽?
神事なしでも寄ってくるようになったんでしょうか。
(ただの雀かも。だとしたらなんで集まってきてるのか分かりませんが)
それにしても15pの1コマ目は集まりすぎでしょw
あと焚き火に当たっている霊夢がすっごいかわいい。
博麗神社にキスメがいたりしたのは春河さんの遊び心だと思いますが。

他にもキャラの小ネタとかかわいいシーンはたくさんありますが、
語り尽くせないのでこのへんにしておきます。

これを機に東方界隈の外の人も手に取ってくれると嬉しいのですが……
こないだのインタビューでも「東方は別のものになっている」という話がありましたが、
関連書籍もやはり東方ファンしか買っていないように見えます。
もともとの掲載誌がマイナーだというのもあるかもしれませんが、
東方に関してはメディアミックスしてもなかなか新規層の獲得には至らないのかもしれません。
手の取りやすさという点では原作の弾幕STGより上だと思うんですけど。
まぁ、東方を知らない人が無理に読む必要もないですが。
キャラ説明や世界観説明も特にないし、あくまで東方ファンだけが対象なんでしょうね。

思ったより長くなってしまった。
とりあえずこんなところで!
関連記事


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://www.yunonote.net/tb.php/65-c17da373
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)